DX推進の取組について
●デジタル技術が社会や当社の競争環境に与える影響について
デジタル技術の進歩は、ヘルスケア分野における人々の健康管理方法を根本から変えつつあります。スマートフォンやウェアラブルデバイスが普及した現代において、個人の健康データを日常的に取得・管理することが可能となり、予防医療や個別化された健康サポートへのニーズが飛躍的に高まっています。このような社会変化の中、当社が事業を成長発展させていくためには、自社が持つソフトウェア開発技術とヘルスケア分野の知見を融合させ、新たな価値を創出することが不可欠であると認識しています。これにより、従来の医療・ヘルスケアサービスでは満たせなかった、よりパーソナルで継続的な健康サポートを提供することが、競争優位性を確立する上で重要となります。
●経営ビジョン
私たちは、自社開発のスマホアプリ「メニスコープ」をはじめとする革新的なヘルスケアDXソリューションを通じて、個々人の健康データを活用した新しい健康管理の形を社会に広めることを目指します。これにより、人々がより手軽に自身の健康状態を把握し、健康的な生活を送るためのサポートを提供します。当社の技術力と社会貢献への強い意志を融合させ、健康情報管理のリーディングカンパニーとなることを目指します。
●経営及びデジタル技術等の活用の具体的な方策(戦略)
当社のDX戦略は、自社開発アプリ「メニスコープ」を核としたデータ駆動型ビジネスモデルの確立にあります。具体的には、アプリを通じて収集した個人の涙量データや問診情報を匿名化・集約し、AIによる健康状態の判定サポートや、個別に最適化された情報配信を実現します。また、このデータを基に、眼科医やコンタクトレンズメーカーなどとの連携を強化し、医療機関向けシステムや研究用データの提供といった新たなソリューション事業を展開します。これにより、単なるアプリ提供にとどまらず、個人の健康データが社会全体のヘルスケアに貢献する仕組みを構築します。
●戦略を効果的に進めるための体制
代表取締役川田裕祥がCIO(最高情報責任者)を兼務し、全社的なDX戦略の推進を指揮します。CIOをリーダーとして、DX推進チームを発足させます。このチームは、アプリ開発、ウェブサイト制作、システム開発の専門家を中心に構成し、技術的な知見と市場のニーズを両立させた戦略立案と実行を担います。また、社員がヘルスケア分野の最新動向やデータセキュリティに関する知識を常に更新できるよう、社内外の研修や勉強会を定期的に開催し、専門性の高い人材の育成に注力します。
●DX戦略推進の環境整備
開発部門と連携し、収集したユーザーデータを安全かつ効率的に管理・分析するためのクラウド環境を整備します。これにより、迅速なサービス改善を実現します。また、お客様の機密性の高い健康情報を保護するため、プライバシーポリシーを明確化し、厳格なセキュリティ対策を講じることで、利用者に安心してサービスを利用してもらえる環境を構築します。
●戦略の達成状況に係る指標
当社では、DX戦略の達成度を測るため、複数の指標を設定し、継続的な進捗管理を行います。主要な指標としては、自社アプリ「メニスコープ」のダウンロード数および月間アクティブユーザー数、AIによる判定サポートの精度向上率、そして医療機関や関連企業とのデータ連携プロジェクトの件数を設けます。また、利用者の健康改善に貢献した事例の数や、顧客満足度調査における「サービス品質」の高評価率も重要な指標とします。これらの指標を通じて、DX施策がもたらす事業成果と社会的な価値を明確に把握し、継続的な改善を図ります。
●DXを牽引するトップメッセージ
私たちが目指すDXの本質は、単に便利なアプリを提供することではありません。それは、個人が自らの健康データを能動的に管理し、より質の高い生活を送るための新しいエコシステムを創造することです。私たちの技術は、人々の「目の健康」という身近な課題から、社会全体の予防医療へと貢献できる可能性を秘めています。これからも、経営と全社員が一体となり、デジタルの力で人々の健康を支え、より良い社会の実現に向けて挑戦し続けます。
代表取締役 川田 裕祥